2010年11月2日火曜日

classical music_challenge_how to listen_books_episode_sound equipment

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もちろん、環境に恵まれて、ごく若いうちからクラシック音楽(classcal music)を聴く習慣が付いている人は、無意識のうちに聴くときの要領を身に付けておられると思いますが、大きくなってすでに他のいろいろな音楽を聴いている人が、いざクラシック音楽にも挑戦(challenge)してみようと思われたときには、あまりスムーズに入って行けないことが多いようです。そういうときに「クラシック音楽の聴き方(how to listen)」などと称して出版されている本(books)を読んでみようと思われる方も多いと思います。しかし、実際にはどの本にも、曲の紹介や作曲家と曲にまつわるエピソード(episode)などの、音楽の聴き方と直接には関係のないことばかりが書かれているのです。私がここに書きましたような、クラシック音楽を聴く楽しさを本当に味わうことができるための聴き方や意識の持ち方について書かれている本は、これまでに見たことがありません。

おそらく、そういう本の著者や出版社は、そんなことを書いたら読者に「クラシック音楽とは面倒なものだ」と思われて逆効果であるだけでなく、本も売れなくなると思っておられるのでしょう。要するに読者は、常にはぐらかされているというか、厳しく言えば舐められているのです。肝心の聴き方のことは書かれておらず、音楽を聴くためにはほとんど役に立たないいろいろな雑学が書かれていて、読めばそれでおしまいと言うような本ばかりを買わされているのです。それらはそれらで、教養書としての価値はあるとしても、こういう本を読んでクラシック音楽の聴き方が分かったという人はまず居られないでしょう。その結果、クラシック音楽の愛好者はちっとも増えないのです。

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