2010年11月11日木曜日

classical music_composer_listening music_entertainment_audio system

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これらの作曲家(composer)にどんな作品があるかを知るには、インターネットのグーグルで作曲者名(カタカナ)を検索するとWikipediaというサイトが出てきます。全作品名が網羅されていますが、曲の解説はありません。ごく一部の曲は、作曲者名と曲名で検索すると解説が出てきます。良い解説を読むと何処に意識を置いて聞けば良いかが分かります。解説の中には曲または作曲者に関するつまらないエピソードばかり紹介して、その曲の何処に面白さがあるかということは書いないというものもあります。そういう余計なエピソードを読むと、つまらない先入観を植え付けられて、音楽を自分自身の心で感じることができなくなる恐れもあります。

これがこのブログの核心ですから何度も書きますが、クラシック音楽(classical music)を楽しんで聴くためには、積極的に注意力を働かせなければなりません。注意力を働かせていなければならないとしたら、それでは楽しむことにならないとお考えかもしれませんが、実は多くのことは注意力を働かせなければ本当には楽しめないのです。例えば展覧会で絵画を見るときには、構図、色彩、人物の表情などに注意を払わずに絵から何かを感じ取ることはできないでしょう。卓球をする時に、相手の構えに注意を払わなかったら帰って来る球は受けられません。それではスポーツどころか遊びにもなりません。

音楽を鑑賞する(listening music)ときの注意の払い方は、スポーツを観戦するときとほとんど同じです。スポーツ観戦では、ほんの一瞬でも注意力が働いていなければ、重要なシーンを見逃すかも知れません。後で、「今どうなったの」と人に訊いても、その一瞬を見ていた人が感じたスリルと感動が伝わるような説明はしてもらえません。例えばサッカーの場合は、22人のプレーヤーの配置を横目で見ながら一人ひとりの動きも追わなければなりません。常に注意力を働かせていないと重要なシーンを見落とすのです。気が付いたらボールはゴールに入った後で、あなたはゴールを決めたプレーヤーがバンザイしながら走り回るところだけを見るというような情けないことになります。それではスポーツ観戦は楽しめないのです。

遊びや娯楽というものは、うっかりしていると何がどうなったのか分からなくなったり、相手にやられてしまったりするので、何時も緊張していなければならないものほど面白いのです。上手な漫才を聴いているときは誰でもギャグを1つも聞き逃さないように緊張しているはずです。音楽もそうです。注意力を働かせていないと刻々と起こる変化について行けないような音楽が特に面白いのです。そういう音楽を注意して聴いていれば時間と共に次々と現れる美しいメロディーや音色あるいはリズムの変化などが味わえます。だから「音楽は時間の芸術である」とも言われます。

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